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真琴 初逢瀬(その6)

中への刺激に対して、
真琴はこれまでの静かな様子とは対照的に、
ヴィヴィッドな反応を示す。

あまりの反応の差に、
最初は痛いのかと思って警戒していたが、
どうやら感じてくれているようだ。

それでも、痛みが出てしまうことを恐れて、
彼女の様子を注意深く見ながら、
刺激を徐々に強めていく。

しかし、結局、指一本では上限がどこにあるかわからないまま、
ほとんど限界に近い強さまで到達してしまった。
これ以上は強くすると確実に痛くしてしまう。

そこで、薬指を唾液で十分に濡らした上で、
中指と合わせて真琴の中に送り込む。

先ほどよりも彼女の反応はさらに強まるが、
奥に行くほど快感が強いようで、
指の長さでは快楽の核心に届いてないように感じる。

刺激を強めて行くと声のトーンが上がり、
十分に感じているようではあるが、
ある程度のところで天井に張りついてしまう。

そんなことを何度か繰り返した後、
真琴の快感が、指での刺激では
これ以上伸びないことを悟った。

さらに奥を刺激してみるため、
挿入での刺激に移行しよう。

完全に怒張している私のモノを、
彼女の手を取って握らせる。

こちらの準備がすっかり整っている様子を認識させてから、
真琴に尋ねる。

「挿れてみますか?」

彼女は素直にうなずいた。

真琴 初逢瀬(その5)

綺麗に無毛に処理されている真琴の秘部。
彼女が大きく脚を開いた間に身体を入れて、
クリトリスを舌で転がしながら、
ひだの中央部分に指を立てる。

痛くしてしまうことを防ぐために、
徐々に力を加えて行くが、
なかなか中に入っていかない。

最初は入口が狭いのかと思ったが、
やがて締め付けがとても強いということに気がついた。
少し強めに指に力を込める。

膣口が緩むたびに、
徐々に指が中に埋まりはじめたが、
指1本を締めつける強さが尋常ではない。

しかも、真琴の内部は、
数の子天井と呼ばれるような、
独特の触感を伝えてくる。

「痛くありませんか?」

つい、そんなことを尋ねてしまうほど、
強い刺激を指に感じていた。

「大丈夫です。」

と、真琴が平気そうに答える。
それでも慎重に進めていくが、
ほどなく中指全体が彼女の中に飲み込まれた。

入口近くのみならず、
かなり深いところまでまとわりつくような
締めつけの蠕動を感じる。

おそらく真琴は自分の内側の動きを、
まったく自覚していない。
これは、本当に名器だと思った。

そんな確信を胸に、
指先に力を込める。

「ああっ!」

真琴の口からようやく、
内側からの感覚に突き動かされた声が飛び出した。

真琴 初逢瀬(その4)

ベッドに腰掛けた真琴に、
再び唇を重ねる。

時間をかけて舌を絡めながら、
彼女の身体に巻きついていたバスタオルをはぎ取った。

Eカップの形のいい胸が露わになるが、
下半身が無毛に処理されていることに、
内心驚かされる。

驚きを隠して、
そのまま真琴を仰向けに倒し、
全身の愛撫に移った。

初めてお相手する女性への基本的な対応として、
極ソフトなタッチで臨む。

太股、腹、胸、脚の付け根。
肌の感触を楽しみながら触れて行くが、
真琴の反応が今ひとつ薄いのが気になった。

目を閉じて感じようとしている様子ではあるが、
それほど気持ちいいとは感じていないようだ。

若い女性には時々あることでもあるし、
だからといって画期的な対応方法があるわけでもないので、
オーソドックスに進めて行くことにする。

真琴の脚の間に指を触れる。
幸いそれなりに濡れてきているようだ。

女性を注意深く観察していれば、
自ずとわかることではあるが、
濡れることと感じていることは、
必ずしもイコールではない。
濡れるための要素は、肉体的な快感より、
心理的な期待の方が強いように思う。

少なくとも期待はしてもらっていると思いながら、
愛撫を続ける。

クンニに移り、ようやく真琴から声が上がり始めるが、
快感を我慢できなくて出る声という感じではない。
演技なのかなという疑念がよぎるような小さな喘ぎ声。

そんな状況が変わったのは、
彼女の中に指で触れたようとしたときだった。

真琴 初逢瀬(その3)

真琴がシャワーを浴びている間に、部屋の準備を整える。

シティホテルを使うのは久しぶりだが、
やはり部屋が狭い印象は否めない。

ベッドボードの上に道具を並べると、
それだけで目いっぱいになってしまう。

やはり、昼間時間帯に長い時間を過ごすなら
ラブホテルのフリータイムの方が色々と便利だ。

バスルームの水音が止まり、
ほどなくして真琴がバスタオル1枚の姿で現れた。

タオルの上からでも、その肉感的なボディラインが
はっきりと浮かび上がる。
露わになった肩からのぞく色白な肌と相まって、
とても魅力的なお身体の持ち主だ。

「すごく色っぽいね。」

そう声をかけ、期待を胸に秘めて、
私もシャワーを浴びる。

バスタオルを腰に巻いてバスルームを出ると、
真琴はまだベッドの横の椅子に腰かけていた。

「さて、それでは始めますか。」

「はい。」

微妙なデジャヴを感じながら、
彼女の黒のセルフレームの眼鏡を外さずに、
唇を重ねる。

互いの舌が絡み始めたところで唇を離し、
真琴の眼鏡を外して、
再び唇を合わせる。

舌を存分に絡めあった後、
彼女をベッドに誘った。

真琴 初逢瀬(その2)

真琴との事前のメールのやり取りを思い出す。
その内容から、実年齢がさすがに
18歳未満ということはないだろうと結論付けた。

そうこうしているうちにホテルに着く。
彼女にロビーのソファで待ってもらい、
デイユースプランのチェックインを済ませる。

低層フロアの一番奥のセミダブルの部屋を割り当てられた。
こんな時間帯の2人利用のデイユースは、
男女の逢瀬以外の用途が思いつかない。
その意味では、合理的な部屋の割り当てだ。

部屋に入り、靴を脱いで、
お茶の注いだグラスを囲んで、
ようやくひと心地ついた。

今回、真琴が私との逢瀬に臨んだのは、
「イキ方を思い出したい」という理由だった。

個人的な経験から、一度イクことを覚えた女性が、
イケなくなるということはほとんどない。

また、彼女の今の年齢から逆算すると、
イけていたのは16歳頃ということになる。

早熟な女性というのはいるものだが、
その年齢で中イキできていたということが、
とりわけかなり稀なケースだ。

そんな疑問を色々と抱えた上で、
改めて真琴から詳しい話を聞いてみることにした。

この2カ月ほど、
非常にアグレッシブに性的冒険を積み重ねているとのこと。
イケなくなってしまってから、
ノーマルなセックスへの興味が薄れていること。
自分のM性についても探求したくて、
この日のつい数日前にも、
緊縛師を名乗る男性に緊縛されてきたとのこと。

およそハタチ前の女性とは思えないような、
ディープな話題が、無造作に次々と飛び出してきた。
聞けば、同性の友人の間でも、
変態として名を馳せているという。

このまま話をきいていても楽しいのだが、
それではせっかくの逢瀬の意味がないだろう。
私自身も、彼女の身体に触れて、
色々と確かめてみたくなった。

「それじゃ、ちょっと触ってみますか。」

やや唐突だったが、真琴にシャワーを促す。
彼女はすんなりとバスルームに姿を消した。

真琴 初逢瀬(その1)

初めてネット上で言葉を交わしてからわずか4日目のこと、
山手線のとある駅の改札口で、私は真琴と待ち合わせていた。

午後というには遅く、夕方というには早い、微妙な時間帯。
行きかう人々は、ほとんどが営業風のサラリーマン。

逢瀬までの展開のあまりの早さに、
少々警戒をして当日に臨んでいたが、
朝には自撮りした服装の連絡があった。
また、つい先ほど、
「すみません。5~10分ほど遅れます。上着、脱いでます。」という
律儀なメールを受け取った。

待ち合わせ時間から3分が過ぎたとき、
連絡をもらったとおりの服装の女性が、
改札口から姿を現した。
すぐに笑顔を作ってそばに寄り、声をかける。

「こんにちは。ジュンです。
はじめまして。」

「こんにちは。真琴です。」

真琴は、特に緊張した様子もなく、
柔らかな笑顔で答えてくれた。

彼女の視線が私を一瞥し終わったのを見て、
いつもの質問をぶつける。

「私で大丈夫ですか?」

「はい。」

あまりの即答ぶりに内心少し驚くが、
真琴は穏やかな笑顔を浮かべている。

「…それでは、行きましょうか。」

「ええ。お願いします。」

デイユースを予約したホテルまでは、
歩いて5、6分ほど。
途中のコンビニで飲み物を買い出して向かう。

事前のメールのやりとりで、
大学生ということは知っていたが、
ホテルに向かう途中の雑談から、
まだ成人前ということをわかった。

名器

以前から時々感じていたことではあるが、
最近の逢瀬で、考えさせられることがあったので、
忘れないうちに書いておこうと思う。

名器というと何やら官能小説の中だけの存在のように
思っておられる女性が多い。

一般的なイメージとしては、
強力な締め付けや数の子天井といった内部の形状により、
男のモノを翻弄し人並み外れた快楽を与えるような女性器、
という認識だと思う。

しかし、名器と呼ばれるような持ち物をお持ちの女性は、
想像以上にたくさんいるように思う。
きわめて個人的な経験に基づくと、
ざっくり15人に1人くらいは、そういってもいい女性だった。

しかし、そのことを当人に指摘をすると、
一様に「えっ、そうなんですか?」と驚く。
つまり、名器の女性のほとんどが、
自分が名器の持ち主であることを自覚していない。

私がお逢いする女性の多くは、
普段のセックスに満足できないという理由で、
私のもとを訪れる。

もちろん、「セックスが気持ち良くない」といった、
性感が未開発ゆえの不満ということも多いのだが、
「イけない」という女性の場合は、その1/3くらいは、
名器やそれに近い女性器の持ち主だったりする。

これはつまり、名器をお持ちの女性は、
自分がイって満足する前に、
ご自分の名器のせいで、
お相手の男性をイかせてしまっているということだ。

自覚があれば多少は対応できる部分もあるが、
先に書いたように、ほとんどの名器女性は自覚がない。
このため、お相手する男をことごとく素早く撃沈してしまってるのだが、
その原因が自分にあることに気づいていない。
そして、男というものは早漏なものだと一般化して、
半分あきらめていたりする。

一部に名器に対して憧れをもっておられる女性もいるようだが、
女性にとってあまりメリットはないような気がしている。

もちろん、(私のように)重度の遅漏を患っている男がお相手となれば、
お互いに普通のカップルよりはるかに高い満足を得られるだろう。

しかし、個人的にグループセックスの場で観察してきたところ、
少々の名器に負けないような重症の遅漏の男は、
せいぜい10人に1人程度の割合のようだ。

女性の感じるポイントが比較的浅い位置にある場合は、
お相手に指で中の刺激する技を習得してもらうことで、
満足が得られるようになるかもしれない。

しかし、感じるポイントが指が届かないような奥の場合は、
薬局でときどき見かける極厚のコンドームを使うくらいだろうか。

つれづれなるままに書いてきたが、
「いつもお相手が早くて満足できない」という女性は、
自分が名器の持ち主かもしれないという視点を持ってみてほしい。

どうしても、よくわからないということであれば、
不肖・斉藤がいつでもお相手し、
その感想を申し上げることもやぶさかではないので、
ご一考いただければ幸い。

梓 初逢瀬(その16終)

「あっ、あっ、ああっ… あーっ! あっ…」

梓(あずさ)の嬌声は、再びほとんど叫び声となり、
彼女の快感のレベルが十分に高まってきていることを示す。

抽送を止めないまま、
梓の上にのしかかる形で、上半身に少し体重をかける。
彼女の動きを少し抑え込むようにして、
耳元でささやく。

「さ、もう一度、確かめてみましょうか。」

梓の返事を待たずに、深く強く彼女の奥に腰を突き込む。

「…ーーっ!」

声にならない叫びを上げる彼女。
そのまま梓の身体を抑え込む態勢で、
いちばん深いところを目がけ、
意図的に少し遅いリズムで、
硬質な刺激を送り込む。

私の体に腕を回し、必死にしがみつく梓。

彼女が快感のあまり息を止めたのを見計らって、
鋭く連続した刺激を最奥部分に送り込んだ。

「うっ! あっ、あっ、ああーーーーーーっ!」

私の耳元で少し耳が痛くなるほどの叫び声をあげる梓。
彼女の中は、私の怒張を絞り上げるように強く動き、
そして、彼女の全身から力が抜けた。

彼女の上から体重を抜いて、自分の腕で体重を支える。

梓の中が、私のモノをピクピクと
不規則に締め付けるのを感じながら、
そのまま彼女の様子が落ち着くのを待った。

身体を起こして、梓の様子を見る。
すっかり脱力して、このまま寝落ちしてしまいそうな雰囲気だ。
ここで寝落ちされては、終電に間に合わなくなってしまう。
やむなく声をかける。

「ほら、梓さん。寝ちゃだめですよ。
  起き上がってシャワーを浴びてきてくださいな。」

「…あ、はい…」

本当にけだるそうな様子の梓を
着衣とともにバスルームに送り込んだ。

そして、さっさと部屋を片付け、
こちらも服を着て、彼女の身支度を待つ。

梓が服を着てバスルームから出てきたときには、
もうほとんど時間がなかった。 

二人でお茶を喉に流し込んで、
そのままあわただしく部屋を出る。

チェックアウトを済ませて、駅に向かう途中、
梓はすっきりとした笑顔でこう言ってくれた。

「なんだか、世の中がキラキラして見えます。」

翌日の夕方、梓からメールが届く。

「職場の慕ってくれている若い女の子に、
  『ねえさん、なんかありました?
    今日のねえさん、ちょっといい感じなんですけど』
と、つっこまれました。
  私の中で何かが変わってしまったのでしょうか。
  仕事がひと段落ついたら、また会ってくださいね。」

イクことを知った彼女が、
次はどこまで上っていくことになるのかを楽しみに思いながら、
そっけない返信を送る。

 「いつでもどうぞ。楽しみにお待ちしてます。」

梓 初逢瀬(その15)

梓(あずさ)の中は、
私の完全に怒張しきったモノを、
徐々に飲み込んでいく。

その間も、彼女の中は収縮と緩和を繰り返す。
締めつけているときは進行は止まり、
緩んだときに奥に進む。

そんなことを繰り返していき、
間もなく私のモノは梓の一番奥まで飲み込まれた。

時間もないので、
中の感覚をじっくり味わうことはせず、
抽送による刺激を始める。

梓からはすぐに声が上がり始める。

イクことに不慣れな女性ならば、
緩急を付けることで快楽のレベルを上げていって、
それを踏み台にして強い刺激で、
最後の一線を突破させるのが、
定番の刺激のパターンだ。

しかし、直感的に、
梓はそのままでも大丈夫と感じ、
ゆっくりではあるが、一本調子で刺激を強めて行く。

快感が強まるほどに、
彼女の中の締め付けも強烈なものになっていく。

重症の遅漏の私ですら、
ペニスの感じる部分でこの締め付けを受けてしまうと、
ちょっと危ないかもしれないなと思うほどの
締め付けの強さとその蠢き。

その膣口の締め付けを逃れるように、
最奥部への刺激に集中する。

幸い奥が痛そうな様子もなく、
梓は順調に性感の階段を上っていく。

ほとんど叫び声のような彼女の嬌声が、
やがて声にならない声に変わる。

頃合いと見て、梓の最奥部に
短いストロークで力強い刺激を
連続して送り込んだ。

梓 初逢瀬(その14)

ねっとりと舌を絡める濃厚なキス。
すっかり男の本能を刺激された私は、
唇を離し、梓(あずさ)の手を引いてベッドに移る。

そのまま彼女のバスタオルをはぎ取り、
自らのバスタオルも脱ぎ捨てる。

目を閉じて、
なすがままになっている梓の上に覆いかぶさり、
再び彼女の唇を奪う。

自然に私の背中に手を回す梓。
その感覚がさらに私の男を駆り立てる。

唇を離し、怒張を彼女に握らせて言う。

「時間もありませんから、
手短にいきますよ?」

「…はい、お願いします。」

そっと彼女の秘部をまさぐる。
そこは、すでに十分に潤っていた。
他愛もない雑談の途中から、
ずっと期待していたのだろう。

そのまま挿入してしまってもよかったが、
敢えて怒張を握らせたまま、
ソフトに梓のひだを指でなぞる。

彼女の泉からすくい取った愛液を、
クリトリスからひだ全体になじませていく。

やがて、梓の顔から感情が消え、
快感に没頭している表情に変わる。

残り15分。

そろそろ頃合いと見て、
彼女の脚の間に割って入る。
梓の頬に手を添えて、
彼女が目を開くのを待った。

梓の瞳ににっこりとほほ笑みかける。
微かにうなずく彼女。

私のモノを握り続けていた、
梓の手を優しくほどき、
コンドームを着ける。

そして、キスをしながら、
彼女のひだの中心に当てがい、
徐々に力を込めた。

梓 初逢瀬(その13)

身体にバスタオルを巻いてお茶を飲み、
お互い一息ついた。

こちらからは、
敢えて今の行為には触れずに、
他愛もない話題を選んで話す。

かなり長時間にわたって、
梓の中への刺激を続けたので、
体力面での限界が近いだろう。
終電までの残り時間もあまり長くない。

彼女をイかせるという目的は達成している。
このまま今日は、雑談で締めくくろうと思っていた。

「そういえば、
お土産をお持ちいただいてましたね。」

「あ、冷蔵庫に入ってます。」

冷蔵庫から持ちこんでもらったケーキを出して、
完全にお茶会モード。

性的に満足して、
心を開いて話してくれる女性との会話は楽しい。

私も作った笑顔ではなく、
本心から楽しそうな顔をしていたのだろう。
梓が、にわかに真顔でたずねてきた。

「あの…
ジュンさんは、もう、いいんですか?」

「え? なんのことです?」

「私とまだ、してもいないのに、
満足そうな表情をしていたので…」

「いや、梓さんの素敵な瞬間を見られたので、
それだけでかなりうれしいのです。」

「…あ、はい。
でも…」

「なんでしょう?」

「私が抱いてほしいと言っても、
抱いてもらえませんか?」

さっき見た時計の時刻を思い出す。
梓の身支度を考えると、
せいぜい30分くらいか。

「それはもう、大歓迎です。
…でも、大丈夫ですか?
お疲れじゃありませんか?」

「明日は仕事も休みですし…
…お願いします。」

返事の代わりに、
テーブル越しに梓に唇を重ねた。

梓 初逢瀬(その12)

梓(あずさ)の中から、そっと指を抜き、
右腕で彼女の身体を優しく抱く。

5分ほどもそうしていただろうか、
徐々に呼吸の調子が整い、
ようやく梓が身動ぎをした。

身体を離して彼女の顔を見る。
イった後の女性の顔は、
寝入る寸前のように、
表情から固さや取り繕うような意図が抜けて、
なんとも言いがたい穏やかさがある。

梓の顔にもそんな表情が浮かんでいるのを見て、声をかける。

「よくがんばりましたね。」

眠りから覚めるように目をパチリと開く梓。

「…なんだか真っ白な世界でした。」

「イけたと思いますか?」

「うーん、どうなんでしょう?
  でも、初めての感覚でした…
  あっ!」

「どうしました?」

梓が右手を見せてくれた。
中指のネイルが剥がれてしまっている。

「あらら、大丈夫ですか?」

「そろそろサロンに行こうと思っていたので…
こんなに、なるまでシーツを握りしめていたなんて、
私、本当に夢中だったんですね…」

「…さて、ひとやすみしましょうか。」

バスタオルを渡して、梓の身体を起こす。
そして、冷えたお茶を載せたテーブルを囲んだ。

梓 初逢瀬(その11)

姿勢を変えたせいで、
指が梓(あずさ)の奥に届きにくくなった。
腕が攣りそうになりながら、なんとか、彼女の感じるポイントを再び探しあてる。

先ほどと同じように緩急をつけながら、
梓に快感の階段をのぼらせる。

そして、さっき引き返した段階の直前で、
すでに私の身体にしがみついていた梓の耳元に囁いた。

「ずっとこうしてますから、
  大丈夫ですよ。」

何が大丈夫なのかと問われれば、
困ってしまうが、
そんなことを気にする状況ではない。

彼女の腕の力が少しだけ緩んだのを合図に、
最後の刺激を梓の中に送り込む。

ともすると逃れようとする彼女の身体を、
肩に回した手に力を込めて押さえ込む。

「そう… そろまま…
  逃げないで…
  大丈夫だから…
  そう…」

耳元で優しく囁き続けながら、
決して優しくない刺激を続ける。

梓が突然、私に抱きついていた腕をほどき、
ベッドのシーツを握りしめる。

「…ーーーっ」

声にならない声をあげ、
身体を大きく反らせる梓。
彼女の中がこれまでにない強さで私の指を締め付ける。

数秒後、梓の全身かから力が抜けた。

梓 初逢瀬(その10)

私のわずかな指の動きに合わせて、梓(あずさ)の中が大きく蠢く。

すでに結構な時間、彼女の中に指を入れたままだ。
そろそろ中が痛くなっても不思議はない。
少し刺激を強めていくペースを早くすることにした。

梓の膣内の力に負けないよう、
指先に力を込める。
そして、先程見つけたポイント周辺を、
ゆっくりと強く押さえていく。

「あっ、あっ、ああっ!」

彼女の上げる声のトーンがさらに上がる。

指先から梓の中に送り込む律動のペースを
徐々に早めていく。

ほとんど叫び声のような彼女の嬌声が響く。

上り詰める前に少し刺激を緩め、
梓の呼吸を整えさせてから、
さらに高みを目指して刺激を早める。

そんなことを何度か繰り返した後、
彼女を最終目的地に到達させるべく、
強く重い刺激をゆっくりと始める。

梓は、もはや声にならない声を上げながら、
仰向けで脚を大きく開いたあられもない格好で
首を大きく仰け反らせている。

彼女の両の手は、指が白くなるほど強く
シーツを掴んでいて、
自分の内側から押し寄せる感覚を必死に受け止めようとしているようだ。

徐々に、しかし、急速に沸き上がる快感で、
梓が一気に自分の天井を破って、
上り詰めるように思えた瞬間、
彼女はすごい力で身をよじり、
私か送り込む刺激から無理矢理逃れた。

無理に追うことはせず、
指を脱力させて、梓の様子が落ち着くのを待つ。

「大丈夫ですか?」

「あ…、すみません…
  今まで感じたことがないような感覚で、
  ちょっと怖くなってしまって…」

「それは多分、イキそうになったんだと思います。
  …もう一度、試してみますか?」

梓が、一瞬の躊躇のあとにうなづくのを見て、
体勢を変えることにした。

それまでは、彼女の脚の間にうずくまるような
クンニに適した姿勢で愛撫を続けていたが、
右手の指を彼女の中に挿れたまま、
彼女の横に身体を添わせる。
そして、左腕を梓の首の下に通して肩を抱いた。

あれだけ中が感じるのであれば、
クリトリスへの刺激は不要だ。
むしろ、精神的な支えがあった方がいい。

梓が顔を私の首もとに埋めるのを感じ、
彼女の耳元に囁いた。

「ずっとこうしていてあげるから、大丈夫ですよ。」

梓 初逢瀬(その9)

梓(あずさ)は2本目の指をすんなりと受け入れたように思えた。

しかし、その直後、予想外の反応を示す。
彼女の中が強烈な強さで収縮するのを感じた。

元々、膣内がよく動く印象はあったが、
挿入されているものの太さが増したことで、
梓のスイッチを押したのだろう。

声にならない喘ぎ声を上げながら、
幾度となく2本の指を容赦なく締め付けてくる彼女の中。

締め付ける強さもさることながら、
根元まで挿入されている指の、
指先に近いところまで締め付けてくる深さに驚かされた。

緩んでは、また締め付けることを繰り返す梓の様子を見ながら、
彼女が今までイケなかった理由に思い至った。

ようやく少し落ち着いてきた梓に声をかける。

「痛くありませんか?」

彼女は一見すると少し辛そうにも見える表情で答える。

「…だ、大丈夫です… ああっ」

また、梓の中がぎゅっと私の指を締め付ける。
その動きを彼女自身もコントロールできないようだ。

梓の様子が一段落するまで待つ。

そして、彼女の内側の感じる部分を、
ソフトに押さえることから、
中への本格的な刺激を始めた。

もはや、抑制が効かなくなった梓の嬌声が、
ホテルの部屋に大きく響く。

梓 初逢瀬(その8)

指先に神経を集中させて、
梓(あずさ)の中の動きを感じる。

入口付近の締めつけるようにうごめく様や、
奥の方の脈拍に合わせた微妙な拍動が伝わってくる。

中の感覚を探るため、
舌でのクリトリスへの愛撫を抑え、
ほぼ唇を触れているだけにする。

そのまま、梓の中でゆっくりと指に力を入れる。
彼女の反応を見ながら、
左右、前後、上下に押さえる場所を変える。

いわゆるGスポットの奥の方に、
大きく反応する場所を見つけた。

その部分に断続的に力を加えながらたずねる。

「痛くありませんか?」

「あっ… いえ… すごく、気持ちいいです… なんですか、ここ?」

断続的に伝わってくる快楽の波に抗いながら、
梓が何とか答える。
彼女の問いには答えず、少し刺激を強くする。

「あっ… ああっ… あああっ…」

「ここが、気持ちいいんですね。」

梓の口からは、すでに意味のある言葉は返ってこない。

刺激に強弱をつけながら、
ゆっくり時間をかけて、
さらに彼女を快感の高みに追い込む。

頃合いを見て、
梓が分泌した液体でぬめった薬指を
彼女の内側に押し込んだ。

梓 初逢瀬(その7)

長い旅路を経て、
ようやく梓(あずさ)の身体の中心にたどり着く。
そこにはすでに濃厚な蜜があふれ、
直下のシーツに小さい染みを作っていた。

その扇情的な光景をしばらく堪能した後、
ゆっくりとクリトリスに唇を当てる。

「あっ…ああ…」

それまで囁くような声で喘いでいた梓が、
初めてはっきりとした嬌声を上げる。

指で愛液をすくってひだを弄びながら、
クリトリスにゆっくりと舌を絡める。
もう片方の手で豊満な乳房をつかみ、
乳首を手のひらで転がす。

そんな愛撫を執拗に続け、
梓の身体がすっかり暖まるのを待った。

とろけ切った梓のひだの中心部に、
中指の指先を立てる。
クリトリスへの刺激を続けながら、
指先に少し力をかける。

呼吸と性感に合わせて、
彼女の膣口が締り、緩むのを感じながら、
指が彼女の中に飲み込まれていく。

最も秘めた部分に侵入される感覚に、
梓の嬌声のトーンが上がる。

ほどなく、人の手で一番長い指が、
根元まで彼女の潤った熱い肉の中に納まった。

梓 初逢瀬(その6)

梓(あずさ)の裸身が、
薄暗い照明の下に浮かび上がる。

白くきめ細やかな肌に、
形のいい豊かな胸に代表される肉感的な身体つき。
決してスレンダーな体型ではないが、
西洋美術的な女らしさを体現したような身体が目に入ってきた。

胸元より上だけでも
その色香は相当のものだったが、
全身が露わになった今、
格段に濃厚な色気を醸しあげている。

恥ずかしそうに顔を伏せた梓の頬に、
手を添えてふたたび唇を重ねる。

ほどよく身体の力が抜けてきていることを確かめ、
彼女の身体を仰向けに倒した。

梓の新しく露わになった部分に指を這わせる。

彼女の甘い吐息が、かすかな喘ぎ声に変わる頃、
唇を離して、口も使った本格的な愛撫に移った。

上半身の色々な部分に、
軽いキスからはじめて、
ねっとりと舌を絡める愛撫を念入りに施す。
ゆっくりと時間をかけ、
最後に両の乳首をじっくりと味わった。

梓が目をつぶって口を開き、
息を荒くして感じている姿を堪能する。

そして、彼女の脚の間に割って入り、
片方の内腿に指を這わせながら、
もう片方の内腿に唇と舌を這わせた。

梓 初逢瀬(その5)

梓(あずさ)と唇を重ねる。
唇をついばみ、舌で軽く唇に触れ、
ついには舌を絡め合う濃厚なキスに。

唇を離して、彼女のセルフレームの眼鏡を外す。
プレイに巻き込まれないように、
ベッドのサイドテーブルに置いて、
梓の方を再び振り返った。

かなり度の強い近視用のレンズだったようで、
ふたまわりほど小さく見えていた目が、元の大きさに戻ると、
ずいぶん印象が変わることに気がついた。

眼鏡を外すとかわいい女性なんて
ダサいメガネしか売ってなかった時代の、
少女マンガのネタかと思っていたが、
21世紀の現代にも時折発生する事象のようだ。

一層の気合いをこめて、再び濃厚なキスを交わす。

緊張で強張っていた梓の身体から、
少しずつ力が抜けて行くのを感じ、
バスタオルの上から、
ボディラインをソフトになぞる。

腰から背中へ。
脇から下腹部へ。
膝から内腿へ。

感じやすい身体のようで、
指が触れる場所に合わせて、
ピクっピクっと反応する。

やがて、唇の間から、
少し甘い吐息が漏れ出したのを感じ、
梓を包んでいたバスタオルを取り払った。

梓 初逢瀬(その4)

急いで戻る衝動を抑え、
長すぎず短すぎずの時間を計りながら、
シャワーを浴び、身支度を整える。

バスルームから出ると、
梓は、照明を少し落とした部屋で、
ベッドに腰かけて待っていた。

ふと、少し肌寒いことに気がついた。

裸に近い格好で長い時間過ごすので、
部屋の温度調整には気を使う。

行為が激しくなりそうなときは26度、
そうでないときは27度が基本だ。

高めの設定なので、
夏場にエアコンが負けることはまずないが、
冬場の冷え込んだ日には、
エアコンの能力が負けてしまうこともある。

「寒くありませんか?」

と声をかけて、強中弱OFFしか調整できない
エアコンのつまみを回す。

「大丈夫です。」

と答える梓の隣に座って、
彼女の両方の二の腕に手を当てる。
やはり結構冷たくなっている。

「少しすれば暖まると思います。」

「はい。」

梓の二の腕に当てた掌から力を抜いて
上の方に撫で上げながら言った。

「…さて、梓さんの身体を探らせていただきましょうか。」

「はい。…お願いします。」

始まりの雰囲気を察した梓が目を閉じた。

梓初逢瀬(その3)

梓(あずさ)は、私が語る怪しげな蘊蓄を
真剣に聞いてくれている。

「へ~、そうなんですね。
私もそうなんでしょうか?」

「それは、実践してみないとわかりませんね。
…それじゃ、シャワー浴びてきますか?」

「えっ? あ… はい。
えーと、いってきます…」

ビーンボール並みの奇襲がうまくヒットして、
梓は、シャワールームに姿を消した。

部屋の準備を整えながら考える。

セックスは気持ちいいということなので、
膣内の感度は悪くないと思う。
ただ、普通の挿入では当たる部分が大雑把なので、
指でじっくり探っていった方がいいかもしれない。

とはいえ、女性の求めの流れがあるので、
そのあたりは臨機に進めて行くことにした。

シャワーの水音が止まり、
梓がバスタオルを体に巻いて
バスルームから戻ってきた。

色気のない黒のセルフレームのメガネはそのままだったが、
彼女の色白で肉感的な身体に目が引き寄せられる。
肩からうなじにかけて立ち上る色香が濃い。

「ほう… 色っぽいですね。」

と、真っ正直な感想が口をついて出てしまう。

「やだ、恥ずかしいです。」

「思わず、目が釘付けになってしまいました。
それでは、私も失礼して浴びてきますね。
ちょっと待っててください。」

そう言って、バスルームに入った。

梓初逢瀬(その2)

駅前に大きな通りを挟んでそびえるホテルへの道すがら、
気分を少しでもやわらげてもらおうと
他愛のない雑談で場を持たせる。

梓(あずさ)は、仕事帰りとのことだったが、
制服があるのか、カジュアルな職場なのか、
ほとんど普段着のような服装だ。

女性らしさを主張しないという印象に、
黒いセルフレームの眼鏡が拍車をかけている。

その明るくてそつのない対応ぶりに、
職場では頼れるお姉さん的な存在だろうと感じた。

事務的にホテルへのチェックインを済ませ、
梓と微妙な距離感を保ったまま、部屋に移動する。

部屋に入り、上着と履物を脱ぎ、
お茶と軽食が乗ったテーブルを囲んで、
ようやく一息ついた。

とはいえ、梓も私も仕事帰りというタイミングなので、
まずは腹ごしらえ。

軽い雑談を続けながら、
サンドイッチと惣菜2点の軽い食事を胃に収め、
落ち着いた空気になってきたところで、
話題を徐々に核心に近づけていく。

「…ところで梓さんは、
今回はなぜお会いしようと思ったのですか?」

事前にやりとりしたメールにも、
ある程度は書いてもらっているのだが、
やはり本人の口から話してもらうのが一番だ。

「あの、私、イったことがないんです。」

ずいぶんとストレートな答えが戻ってきた。

「ええ、そういう女性はたくさんおられますよ。
セックスそのものは気持ちよくありませんか?」

「気持ちいいのですが、イクってよくわからなくて…
でも、こんなこと、周りの女の子に聞けないじゃないですか。」

女性同士の猥談は、時に男のそれよりも明け透けなこともあるが、
梓の生真面目な性格がわざわいして、
本人も周囲もそのような会話を避けているのだろう。

「そうですね。
女性がイクときの典型的な身体の反応はいくつかあります。
ただ、それが必ずしもイクこととイコールではありません。
究極は、女性自身が「イった」と自覚することが、
イクということなのです。」

「…ちょっとわからないです。」

「イったかどうかは、梓さんが決めることですよ、ということです。」

「えっ、そうなんですか?」

「ええ。人によっては、教えられなくても、
直感でイったと自覚できる女性はいます。
ただ、そうでない女性もおられるますね。
その場合、明らかにイっていても、自覚がなさってない。
それで、イクってわからないとおっしゃるわけです。」

梓 初逢瀬(その1)

新幹線も止まる大きな駅は、
夕方の通勤客の人波に洗われていた。

有名な待ち合わせスポットである、
とあるモニュメントの前には、
人待ち顔の多くの男女が佇んでいる。

 私は、思ったより仕事がスムーズに進み、
夕食の買い出しも済ませて、
約束の時間より15分も早く、
待ち合わせ場所に着いていた。

 梓(あずさ)からは、
30分ほど前に、「順調に向かっています。時間どおりです。」
という簡潔なメールをもらっていたので、
安心して周囲の人間観察にいそしむ。

 普通の恋人同士の屈託のない様子、
ワケ有りの男女のいわくいいがたい雰囲気。
これからお会いする梓との組み合わせは
傍目にどう見えるのだろうかといった、
どうでもいいことに思考を飛ばしていた。

目の前の改札口からは、電車の到着に合わせて、
数分ごとに波のように多くの人が吐き出されてくる。

そんな中に、
事前に知らせてもらった服装の梓を見つけたのは、
待ち合わせ時刻の5分前だった。

こちらはスーツ姿なので、
多くの待ち合わせの他の男たちに埋没してしまって、
彼女からは全く識別できないだろう。

 梓が目印のモニュメントの下に立つ。
これから見知らぬ相手に会うという、
心の準備を整えたのを表情から察して、
笑顔で声をかけた。

 「こんばんは。梓さんですか? ジュンです。」

いつもながらこちらも緊張する一瞬だ。
幸い、ネガティブな表情は浮かばなかった。

 「あ、梓です。…よろしくお願いします。」

 緊張のせいか、
これから私に身体を開くという意味の言葉を
口にしてしまっているが、
当人は意識していないだろう。
丁寧に意思確認をしておく必要がある。

「はじめまして。
  今日は、来ていただいてありがとうございます。
  最初にお尋ねしますが、
  私が、生理的に受け付けないという場合は、
今おっしゃってください。」

「はい。」

笑顔のままで尋ねなおす。

「…えーと、ダメということですか?」

梓はあわてて言い直す。

「あ、いえ、大丈夫です。」

「私で大丈夫でしょうか?」

「はい! お願いします。」

もともと明るい性格の女性なのだろう。
ずいぶん元気な返事が返ってきた。

弥生 再会(その15終)

弥生としばらく舌を絡め合う。
リラックスしてお互いの唇の感触を楽しむキスに、
私の男の部分が反応してしまう。

数分して唇を離したときには、
完全にいきり立った状態になっていた。

とはいえ、時間もないので、
自分の状況は無視して、
弥生にシャワーを促す。

しかし、弥生はそれには答えず、
私のモノを注視していた。

そして、意を決したように怒張を握り、
そしておずおずとその先端を口に咥えた。

不慣れで荒削りでぎこちない、
でも一生懸命なフェラ。

弥生の髪を撫でながら、
気持ちいいことを笑顔で伝えた。

やがて顎が疲れたのか、弥生が口を離す。

「ありがとう。すごく気持ちよかった。」

そう言って、軽くキス。
弥生が、照れくさそうに言う。

「なかなかうまくできなくて…」

「最初から上手な人なんてそうそういませんよ。
でも、気持ちよかったなぁ。」

そんな見えすいたお世辞に笑顔で応える。

「さて、いよいよ時間がなくなってきました。
シャワー浴びてきてくださいな。」

「はい。いってきます。」

少しあわただしく身支度を整え、
ホテルの部屋から、終電間際の駅へ急ぐことになった。
その道すがら、弥生と話す。

「私、もっと気持ちよくなりたいんです。」

「できると思いますよ。
今回も、前回と見違えるほど楽しんでいるように見えました。」

「ええ、楽しめました。
でも、もっと先があるように思います。」

「そうですね。まだまだ先はあります。」

「また来ます。」

「いつでもどうぞ。」

そして、終電を目指す人並みに
消えて行く彼女を見送った。

弥生 再会(その14)

口を半開きにして、
穏やか寝息を立てている弥生。
セックスの後に寝入ってしまった
女性の寝顔を見るのは好きだ。

彼女の寝姿を横目に、
持ち歩いていた文庫本を開いて時間を過ごす。

小1時間ほどたっただろうか。
前回の逢瀬で知った、
弥生の身支度にかかる時間を見越すと、
そろそろ起こした方がいいだろう。

布団をそっとはがして、横臥している彼女の
正面から向き合うように身体を横たえる。
乱れた髪を整えるように頭をなでていると、
弥生の目が開いて、
印象的な大きな瞳が私の目を正面からとらえた。

「おはようございます。」

かしこまった挨拶に、弥生が笑う。

「ふふ。おはようございます。ジュンさん。」

「よく眠ってましたね。」

「すっかり気を失ってました。
おどろきました。」

「さっきは痛くなかったですか?」

「バックって、すごいですね。
途中からよくわからなくなるくらいでした。」

「楽しんでくれたのなら何よりです。」

「癖になっちゃうかもしれません。」

「それはとてもいい癖です。
私も楽しませてもらいました。」

「え… ふふふ。」

そんな他愛もない会話を交わした後、
どちらからともなく唇を重ねる。

弥生 再会(その13)

弥生の上げる声が、
有声音から再び無声音に変わる。
しかし、最初の頃の甘い吐息のようなものではなく、
悲鳴に近いかすれ声だ。

彼女の感覚が天井に当たって
頭打ちになっていることを意識しながら、
その天井に挑むように、刺激に緩急をつける。

「あっ、あっ、あっ、あーーーっ、あん、あぁ…あぁ…」

快感の天井に張り付けられては戻ってくる弥生。
そんなことを3、4回繰り返し、
ついに彼女の腕が自らの身体を支えきれなくなった。

弥生の上半身がシーツの上にくずおれたのを見て、
彼女の脚を伸ばして体勢を崩して、
うつ伏せの姿勢に誘導する。
挿入したまま、彼女の上に乗る形で動きを止めた。

私も呼吸を整えながら、両肘と膝で少し身体を支え、
弥生に完全に乗ってしまわないようにして、
彼女が現世に戻ってくるのを待つ。

弥生が少し身じろぎをしたのを感じて、
身体を離した。

そのまま丸くなってしまう彼女。
背中側に添い寝をして、ボディラインをなでていたら、
すぐに寝息が聞こえてきた。

セックスの後に、女性が寝入ってしまうのは、
ある程度は感じてもらった証左だ。
弥生もイってはいないものの、
それなりに気持ち良かったということだろう。

そっとベッドから離れ、
弥生の身体に布団をかける。
彼女は、それに気が付きもせず、
身じろぎもせずに、寝息を立てている

終電の時間までは少しある。
コンドームをはずして、軽くシャワーを浴び、
ベッドサイドの椅子に腰を下ろした。

弥生 再会(その12)

体位が変わると、中に当たる位置も変わる。
特にバックの時は奥まで入りやすい。

背中から腰に指を這わせながら、念のためにたずねた。

「奥、痛くありませんか。」

言葉にする余裕はないようで、
頭だけ左右に振って答える弥生。

「それじゃ、本格的に動きますよ。」

「…んっ…」

最初は中の感覚を確かめるように、
大きなストロークでゆっくりと秘部を貫く。
少しきつい感じは残っているが、
正面からまっすぐに突き入れる分には、
痛みを感じるほどのものではないようだ。

弥生の腰のくびれの下をしっかりと掴み、
本格的な抽送を始める。

内面から湧きあがる感覚が、
彼女の綺麗な背中をうねらせる。

抑えていた喘ぎ声が、
無声音から有声音に変わり、
薄暗い部屋の中に響く。

始める前は、感じないか、痛くなるかで、
早々に撤退しなくてはならない状況も想定していたが、
正常位よりもむしろ反応がいい。

2回目で身体が温まっているせいもあるが、
おそらくバックは好みの体位なのだろう。

弥生のヒップに私の下腹部を叩きつける音が不規則に響き、
行為は佳境に入る。

弥生 再会(その11)

弥生の後ろから、
耳からうなじを経て、脇に軽く掌を這わせ、
最後に細い腰を両手でつかんで、
挿入への心の準備をさせる。

彼女の秘部に怒張をあてがおうとして、
困ったことに気がついた。

高さが合わない。

弥生の脚は長いとは思っていたが、
ここまで高さが食い違っていると、
苦笑するしかない。
しかも、彼女はそれなりに脚を開いているのに、
こちらはほぼ正座からひざを伸ばした状態だ。

「脚をなるべく大きく開いてみてください」

戸惑いながらも、いそいそと姿勢を変える弥生。
それでも微妙に高さが合わなかったので、
彼女の腰を手前に引いて強引に高さを合わせた。

そんなやり取りで少し萎えかけたモノを、
手を添えて弥生の中に送り込む。
私が彼女に試すのは初めての体位ではあるが、
幸い、心配したキツさもなく、
素直に飲み込まれていく。

何度か愛液をなじませるだけで、
すぐに弥生の一番奥の部分に達した。

数回、全長を使って、
ゆっくりとした抽送を繰り返す。

完全に硬度を回復した怒張を、
彼女のさらに奥に、
深くソフトに突きたてた。

弥生 再会(その10)

今回は、最初から弥生の下着をはがし、
少し明るい照明の下で、
ボディラインに指を這わせ、その裸体を堪能する。

初めての逢瀬の時よりは遥かに、
先ほどの行為の時よりも明確に、
リラックスして感覚に身をゆだねている弥生。

徐々に愛撫を深めて、
クンニに移行する頃には、
すでに快感に没頭していた。

舌と指の刺激で十分に高まり、
受け入れる態勢を整えた彼女。

順当にプレイを組み立てていくならば、
もう一度正常位というのが手堅い。
しかし、先ほどの弥生の様子を見ていると、
もう少し伸び代があるように思う。

「四つん這いになって、お尻をこちらに向けてごらん。」

一瞬の躊躇をはさんで、
無言のまま姿勢を変える弥生。
こちらの意図は十分伝わったようだ。

長い脚に支えられた綺麗な丸いヒップが、
明かりの下に揺れる。
しかし、恥ずかしいのか、脚がほとんど閉じているため、
随分高いところにヒップがある。

「ちょっと脚を開いて。」

内腿に手を添えて、弥生の姿勢を調整する。

より露わになった彼女の秘部に再び唇をつけて、
わざと音を立てながら、
挿入前の仕上げの愛撫を施す。

秘部から立ち上る湿った音と、
彼女の嬌声と熱い吐息が、
部屋を満たす。

唾液と愛液が混ざった液体が、
内腿に伝ってきた頃合いを見て、
コンドームをつけた。

弥生 再会(その9)

弥生が持ち込んでくれた
美味しいチョコケーキを食べ、
他愛もない雑談をしながら、
お茶で一服する。

そんなまったりとした空気が流れ始めたところで、
弥生が思い出したように切り出した。

「今日は、もう一度抱いてくださいね。」

「あれ?
今日来た目的は、もう果たされたんじゃありませんか。」

「いいえ。
私、後になるほど気持ちよくなるみたいなんです。
なので、今日は、もう一度してもらうつもりです。」

「言い切りましたね。」

「ええ。」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫です。」

そこまで言ってくれている女性を袖にするのは、
遊び人の沽券にかかわる。

「じゃあ、次はどうやって抱きましょうか?」

「お任せします。」

「ほんとにお任せでいいんですね?」

「…お任せでいいです。」

弥生の手を取って、
ベッドにいざなう。

お任せといっても、
始まりはオーソドックスなものになった。
プロフィール

斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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