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遥初逢瀬(その7)

「…はい。」

恥ずかしそうに脚を開き直して、視線をそらす遥。

少し羞恥心をあおるために、
脚の間に割って入る。
そして、彼女に見えるように、
指先にローションをたっぷりと取った。

「っ…」

体温よりわずかに高い温度のローションが敏感な部分に触れ、
遥は、身体をピクッと反応させる。

「痛くならないように、ね。」

これは、半分は言葉の通りで、半分は暗示だ。

入口が痛くなる女性は、
セックスは痛いものという
固定観念ができてしまっていることが多い。

そのため、いざ挿入というときに身構えてしまって膣口が固く締り、
男性をスムーズに受け入れることができなくなる。
男性側が、そこを強行突破しようとすると、
結局痛くしてしまう。

「これだけたくさんローションを塗ってもらったから、
今回は大丈夫かもしれない。」

と、遥に思ってもらえれば、
「痛くないセックス」の半分は達成したようなものだ。

ローションのおかげで、
感じさせて濡らす必要はない。
快感が衰えない程度にクリを刺激しながら、
全体にローションを行きわたらせ、
入口の周りをほぐすのに専念する。

ローションの湿った音が部屋に響く。

「ここ、痛くないかい?」

「…大丈夫、です。」

遥の中は、やや柔軟性に乏しいものの、
特に狭いわけでもなく、特に問題はなさそうだ。

彼女が目を閉じて、
自分の感覚に集中し始めたのを機に、
挿入に移行することにした。

遥初逢瀬(その6)

唇を離し、全身をソフトに指先でタッチしながら、
遥の裸体を目で楽しむ。

形がよく、巨乳寸前の絶妙なサイズのバストは、
とても自然で男をそそる。
事前に言われていなければ
豊胸手術を受けたことは全く分からない。
よほど腕のいい美容外科にかかったのだろう。

全般に手入れが行き届いている彼女の全身のうち、
なぜか秘部の茂みだけは整えた様子がない。
そのアンバランスさが、
遥の経験の少なさを物語っている。

初心女性に対するように、
ソフトな愛撫を続ける。

豊胸手術を受けた女性は、
バストへの愛撫を感じなくなっていることがあるが、
幸いそういうことはないようだ。

小さいながら声が上がり始める。

性感帯をあえて外した愛撫を続け、
時間をかけて間合いを詰め、
茂みの先に指を伸ばす。

密集した陰毛に覆われた奥に、
少しだけ濡れ始めた遥の花弁があった。

「濡れているね。」

恥ずかしいのか、
脚を閉じようとするそぶりを見せる彼女を目で制して、
温めたローションを手に取る。

「脚を開いてごらん。」

遥初逢瀬(その5)

バスルームから出てくると、
遥は、先ほどまでの飲み会タイムと同じように、
ベッドサイドの椅子に座って待っていた。

私は椅子ではなく、
ベッドに腰掛ける。

「隣においで。」

部屋に入ってから、もう4時間近く経っている。
彼女自身に踏ん切りをつけさせた方がいいと思い、
思い切って声をかけた。

「…はい。」

いそいそと隣に移ってくる遥。
腰に手をまわして、顔を寄せ、目を合わせていう。

「覚悟は決まりましたか?」

うなづくかわりに目を閉じた彼女に、
そっと唇を重ねた。

お互い、少し酒臭いのは無視して、
ゆっくりと、次第に濃厚にキスを交わす。

少し触るだけでわかるほどこわばっていた
彼女の身体から、徐々に力が抜けた。

唇を重ねたまま、
彼女を身体をゆっくりと横たえる。

はだけたバスタオルをはぎ取り、
遥の全身が露わになった。

遥初逢瀬(その4)

「ごゆっくり」

バスルームに消える遥に声をかけて、
部屋の準備のために立ち上がる。

やはりかなり飲み過ぎてしまったようだ。
平衡感覚が少しおかしい。

すっかり飲み会の跡の様相を呈しているテーブルを片づけ、
ベッド脇に道具を並べ、ベッドカバーをはがして、
照明を少し落とす。

動くとアルコールがさらに回ってきて辛い。
これは本格的に失敗したかもしれない。

ともかくも水分をたくさん補給して、
彼女が少しでもゆっくりと
シャワーを浴びてくれるのを期待する。

残念ながら、遥はごく常識的な時間で
シャワーから上がってきた。

バスタオル1枚の姿の彼女。
本来なら、歯の浮くような褒め言葉のひとつでも
投げかけるところだが、今はあまり余裕がない。

努めて素面の笑顔を作り、
遥の二の腕に軽く触れながら言った。

「それでは、少し待っててください。」

洗面台に張った熱いお湯でローションを温めながら、
少し時間をかけてシャワーを浴びる。

今後の展開を考える。
自分の身体の状態を考えると、
挿入でのパフォーマンスは期待できない。

話を聴く限り、幸か不幸か、
彼女の身体は十分に開発されているわけではなさそうだ。
口と指でなんとか間をつないでいこう。

そこまで考えて、シャワーから上がる。
ローションも程よく温まっていた。

遥初逢瀬(その3)

アルコールが少し入り、
馬鹿話とエロ話を交えながらの会話で、
遥の緊張もほぐれてきたと思っていたので、
彼女の反応は予想外だった。

「もう少し、お話ししててもいいですか?」

0.8秒くらいでずっこけた心をたてなおし、
ポーカーフェイスで答える。

「いいですよ。今日は、とことん飲みましょう。」

遥は、飲んでも顔色が全く変わらない。
ビールは500mlを3缶用意していたのだが、
あっという間に空になって、
追加のビールを買い出しに行く羽目になった。

これはお断りパターンかと危惧していたが、
だんだんと楽しそうに笑えるようになってきた彼女を見て、
人見知りが人一倍強いんだろうなと思いなおした。

遥もずいぶん自分のことを話してくれた。
IT系の本業の傍ら、
銀座のクラブでホステスのアルバイトをしていること。
人に勧められて豊胸手術をしたこと。
セックスは膣の入口が痛くてつらいこと。

幸い時間はたっぷりとあったので、
こちらからはアプローチせずに、
話したいだけ話させることにした。

しかし、さすがは銀座のホステスさんだけあって、
ビールを注ぎ足すタイミングが絶妙だ。
セーブしようとしても結構な量を飲んでしまう。

私はアルコールがそのまま硬度と持続力に影響する体質なのだが、
3時間が経過する頃には、
2人で3リットル近いビールを飲んでしまっていた。

さすがにちょっと飲み過ぎたと後悔し始めた頃、
遥が唐突に言った。

「シャワー浴びてきます。」

遥 初逢瀬(その2)

デイユースプランのチェックインを済ませ、
ホテルの部屋に移動する。

エレベータに乗り合わせた、
同じく訳アリの雰囲気のカップル。
男からの嫉妬の視線と、
女からの敵意の視線を受け流す。

部屋に入り、履物と上着を脱いで、
テーブルを囲む。

「改めまして、はじめまして。」

「…はじめまして。」

こんな些細なやり取りからも、
かなり緊張している雰囲気が
痛いほどに伝わってくる。

普段は、素面でほぐしていくことになるが、
今回は、女性の提案に乗ることにした。

「まだ外は明るいですが、
飲んじゃいましょうか?」

「ええ、お願いします…」

お気に入りの銘柄のビールを
グラスに注いで乾杯。

遥は、ようやく少しほぐれた表情を見せてくれた。

飲みながら、という点を除けば、
普段と同じように色々と話を伺う。

目的は、女性が何を求めてこの場にいるかを、
出来る限り正確に把握して、
以後の実践に反映するためだ。

もちろん、たくさん話すことによって、
緊張がほぐれるとともに、
これからの行為への
心理的な準備が整うということもある。

ただ、長ければよいというものでなく、
概ね1時間ほどというのが目安だ。

「さて、そろそろシャワーを浴びますか?」

ホテルの部屋に入り、
1時間を少々過ぎた頃、
私は遥にそう切り出した。

遥 初逢瀬(その1)

「ものすごく人見知りなので、
まずは、お酒を飲みながらゆっくりお話したいです。」

遥からの事前のメールには、
そんなことが書いてあった。

好きだという銘柄のビールを買いこみ、
エコバッグに詰め込んで待ち合わせ場所へ。

待ち合わせ時刻の5分前に現れた遥は、
身長160cmくらいのほっそりとした女性。
芸能人かと思うような雰囲気の美人さんだった。

すこし気遅れしながらも、声をかける。

「こんにちは、ジュンです。遥さんですか?」

「あっ、はい。」

彼女のちょっとホッとしたような表情を見て、
こちらも心から安堵したが、
遊び人の沽券にかかわるので、
顔には出さない。

エコバッグを持ち上げながら言う。

「ビールもたっぷり買ってありますので、
ゆっくり話しましょうか。」

それでも固かった遥の表情が、
少しだけ和らいだ。

「…はい。お願いします。」

心の中でガッツポーズを作り、
早足になりそうなのを抑えながら、
彼女と連れだって
駅に直結したシティホテルに向かう。

ホテルまでの途中、
すれ違う男のほとんどと、
多くの女性の視線が、
遥に注がれているのを感じた。

愛美 初逢瀬(その12終)

残されていたわずかな時間は、
愛美が正気を取り戻したところで尽きた。

せわしくならないように注意しながら、
彼女にシャワーを促し、私は服を着る。

乱れたベッドを整え、
逢瀬のための道具を片付け、
最後にカーテンを開けて、
何事もなかったかのような空間を再現する。

バスルームから戻った愛美は、
すっかり仕事帰りのビジネスウーマンの雰囲気だった。

「ジュンさん、今日はありがとうございました。」

「楽しんでもらえましたか?」

「ええ。…でも…」

「でも?」

「ジュンさん、イってないですよね?」

「ああ、いつものことです。
私の個人的趣味みたいなものですので、
お気になさらないでください。
普段から、よほど強くお願いされなければ、
イクことはありません。」

正直にいえば、遅漏気味なのだが、
これくらいの格好はつけさせてほしい。

いよいよ時間がなくなってきたので、
彼女を促して駅まで送る。

その道すがら、彼女が言った。

「また来てもいいですか。」

「愛美さんなら、いつでも歓迎ですよ。
でも、まずは普段のHで、
今日の復習をしてくださいな。」

「ふふ、学校の先生みたいですね。」

「よく言われます。」

改札口の先に手を小さく振りながら
姿を消す愛美を見送った。

この時は、次の逢瀬があるかは、
五分五分かなと思っていた。

愛美 初逢瀬(その11)

愛美の中は濃厚な蜜で満たされ、
出産を経た女性ならではの柔らかさで
私のものを包み込む。

彼女の手が私の背中にまわるのを感じながら、
ゆっくりと中への刺激をはじめる。

切ない声をあげて、徐々に高まっていく愛美。

この時点で、私はまだ迷っていた。
1回のクライマックスできれいにまとめるか、
目いっぱい乱れさせるか。

5分ほどのそう強くもない刺激で、
ふたたび軽く達してしまった
彼女の媚態を見下ろしながら、
後者を選ぶことにした。

呼吸が整うのを待たずに、
再び腰を突き入れる。

愛美は一瞬驚いたような表情を見せたが、
すぐに身体からわきあがる感覚に圧倒されて、
言葉にならない声を上げて、
身体をのけぞらせる。

ほどなくさらに深く達して、
放心した彼女の身体を、
今度はイカせることのないよう
刺激の強さを加減しながら存分に貪る。

強弱で波を作り、
波をひとつ越えるたびに
体位を変化させる。

正常位から側位へ。
側位から騎乗位へ。
騎乗位から座位へ。
座位から後背位へ。
後背位から松場崩しへ。

時間をほぼ使いきったことを確認して、
正常位に戻る。

徐々に刺激を弱め、
最後に動きを止めて、
愛美の中の感覚を堪能したあとで、
身体を離した。

愛美 初逢瀬(その10)

愛美の身支度を考えると、
タイムリミットまで小1時間。
少し話もしたかったが、
彼女の求めるとおり、
感覚に深く刻むのも悪くない。

無意識に愛美のボディラインをなぞっていた指先を、
背後から彼女の両尻の間に忍び込ませる。

内腿の部分まで、十分に濡れていることを確認し、
背中にキスをふらせながら、耳元で愛美にささやきかける。

「お好きな格好は?」

すでに甘い声を漏らし始めていた愛美は、
少しの間のあと、おずおずと体勢を変えた。

仰向けで脚を開き、
顔だけを横にむけている彼女。

顔を正面に向けて、問いかける。

「すぐ欲しいの?」

自分がしたことの意味を悟った彼女は、
照れ隠しに抱きついてきた。

彼女を腕をやさしくほどいて、言う。

「ここでは素直になってくれていいんですよ。」

恥ずかしそうにうなづく愛美。

「それじゃ…いただきます。」

「はい…」

すこしおどけながら、
コンドームをつけ直し、
彼女の中に戻った。

愛美 初逢瀬(その9)

私は少し反省していた。

自分の思い通りに
女性の性感をコントロールできなかったことに、
わだかまっていたが、
愛美は(涙を流すほどに)満足してくれている。

このギャップがどこで生じたかといえば、
私が行為の最中に女性の内面を
見極められなかった点に尽きる。

つまるところ、
慣れに堕して普段通りのセックスを
してしまったということだ。

挽回の機会は、意外とすぐに訪れた。

「もう一回、してもらえませんか?
この感覚をもっと確かめたいんです。」

恥ずかしいのか、向こうををむいて、
でも、背中を私の身体に擦り寄せながら、
愛美はそうつぶやいた。

愛美 初逢瀬(その8)

愛美が絶頂の峠を越え、
ふもとまで下りてくるのを待って、
身体を離す。

彼女の横に寄りそって、
身体をソフトに撫でながら、
意識が戻ってくるのを待った。

何の工夫もないオーソドックスな
セックスになってしまったことに、
少し苦い思いがよぎる。

ふと気がつくと、
彼女の目から涙がこぼれている。
小さい嗚咽を漏らし始め、
本格的に泣き始めてしまった。

愛美に腕枕し、胸元を貸して、
彼女が自分で落ち着くのを待つ。

10分ほどもそのままに過ごしただろうか。
愛美は問わず語りに話し始めた。

Hが好きで結婚するまで
かなり奔放に遊んでいたこと。

子供が生まれてから、
濡れにくくなり、Hが辛かったこと。

もう気持ちいいHができない身体に
なってしまったのかもしれないと思っていたこと。

私の雰囲気が、結婚前に一番好きで
Hの相性がよかった男性と似ていること。

今日は何年かぶりによく濡れて、
気持ちいいHができたこと。

「子供が産まれてから初めてイケました。」

そう言って、
愛美は恥ずかしそうに目を伏せた。

愛美 初逢瀬(その7)

「ーーっー…」

愛美の口から声にならない声が漏れる。

中は、小柄な体格にも関わらず、
奥深く、やわらかい。

彼女は目を閉じて、
自分の内側から伝わってくる感覚を、
精一杯受け止めている。

「動きますよ。」

目を閉じたままうなずいた愛美を見て、
まずはゆっくりと、
やがて少し強く彼女の内側を責める。

声にならない声から、
次第に声が上がりはじめた。

何度か緩急の波を作り、
体位を微妙に変えながら、
快楽を徐々に高めていく。

とはいえ、かなり感度がよい。
あまり早く昇りつめさせないよう、
かなり力を加減して刺激を続ける。

しかし、私が少し身体を起こして、
愛美の少し深いところに届いてしまったとき、
急に彼女が身体をそらしたかと思うと、
そのまま脱力してしまった。

愛美 初逢瀬(その6)

愛美の秘部をゆっくりとまさぐる。

クリから膣口へ。
膣口からクリへ。
指をゆっくりと這わせると、
彼女はそれだけで身体をそらして声を上げる。
そうしながらも、
私のものを強く握り返してくる。

何度かの緩急を繰り返した後、
クンニのために秘部に顔をうずめようとしたところ、
彼女に止められた。

「口でされるの苦手なんです。
それよりも…」

愛美の意図を悟り、
私のモノを握り続ける彼女の手を
やさしく引き剥がして、コンドームを着ける。

準備が整ったモノを再度握らせると、
彼女は私の目を見て頷いた。

愛美の秘部に怒張したペニスをあてがう。
少し腰を前に進めて、
入口に抵抗のないことを確認してから、
ゆっくりと、しかし、
ワンストロークで根元まで貫いた。

愛美 初逢瀬(その5)

なおも求めてくる愛美の唇を
少し強引に引き離して言う。

「すぐに戻りますから、
ベッドで待っててください。」

そんな言葉とは裏腹に、
ゆっくりとシャワーを浴びる。
なぜか、一度スイッチが入った彼女は、
少々のことでは素に戻らないと確信していた。

シャワーから上がると、
愛美はベッドにもぐりこみ、
背中を向けて横になっていた。

「お待たせしました。」

と、肩に手を触れる。
こちらに視線を向け、
両腕を伸ばして、
男を受け入れる仕草を見せる愛美。

仰向けにして唇を重ね、
バスタオルの上から
ボディラインに指を這わせる。

私が核心部分の周りに手を伸ばすと、
愛美も私の下半身に手を伸ばしてきた。

そして、すっかり怒張している私のものを優しく握り、
潤んだ目で私を見ながら甘い吐息をもらす。

両方のバスタオルをはぎ取り、
すでに大きく開かれていた両脚の付け根に、
そっと手を触れる。

内腿に伝うほどに透明な粘液があふれていた。

愛美 初逢瀬(その4)

「お先に失礼しました」

うつむき加減のまま
バスルームから出てきた愛美は、
遮光カーテンを引いて照明を落とした室内の様子に、
少し驚いた様子だった。

無言で正面に立ち、
左手を腰にまわし、
右手で彼女の顎を持ち上げ、
強引に唇を奪う。

刹那の戸惑いの後、
彼女の身体の感触が柔らかく変化し、
彼女の腕が私の身体にまわされるのを感じた。
彼女の唇が、私の唇を食む。

しばしのキスを楽しんで、
唇を離して彼女の見る。

そこには、先ほどまでの
少しとっつきにくい、
困ったような表情のうつむき加減だった
愛美は姿を消していた。

甘い吐息をもらし、目を潤ませ、
唾液で濡れた唇で
さらなるキスを求めてくる愛美。

今度は舌を絡ませる濃厚なキス。
その間、彼女の指が私の身体をまさぐり続けていた。

愛美 初逢瀬(その3)

愛美は、一通り話し終わって我に返ったのか、
最初の待ち合わせ場所でのように、
目を伏せて居心地悪そうにしている。

こちらからの問いかけにも、
要領を得ない返事しか返ってこない。
なんだか振り出しに戻ってしまった気分で
途方に暮れる。

ふと、事前に彼女とかわした
メールのやり取りの中で、
「人見知りなので…」
と書かれていたことを思い出した。

「…シャワーを浴びますか?」

「はい。」

驚くほどあっけなく、
愛美はバスルームに姿を消した。

部屋の支度を整えながら、
今後の展開を考える。

素直にシャワーを浴びに行ったということは、
私との行為が嫌というわけではない。
人見知りなのか照れているのか。
いずれにせよ、私の側でアクションを起こさないと、
事態が進展していかないだろう。

女性との初めての逢瀬ではあまりしないパターンだが、
少し強引に物事を進めようと、
考えがまとまったところで、
シャワーの水音が止まった。

愛美 初逢瀬(その2)


愛美はちょっと驚いたような様子で
私の顔をもう一度見て、
少しあわてた様子で言った。

「えっ、ええ、全然大丈夫です。」

予想外の答えに戸惑いつつも、
彼女をホテルに先導する。

保育園の迎えの時間までとのことなので、
近くのビジネスホテルのダブルルームに
デイユースでチェックイン。

サイドテーブルを囲んで、
じっくり話を聴くことにした。

「今日はお仕事はお休みですか?」

会話のきっかけをつかもうした、
そんな何気ない質問が、
予想外の反応を呼んだ。

職場のこと。
配偶者のこと。
子供のこと。
ママ友のこと。

こちらから口をはさむ隙もないほどに、
色々なことをとめどなく話し続ける彼女。

営業スマイルで相槌を打ちながら、
たっぷり1時間。
頬の表情筋が痙攣しそうになった頃、
ようやく彼女の話がひと段落ついた。

愛美 初逢瀬(その1)

ふとすると自分が地上にいるのかすら
わからなくなるような未来都市。

愛美との待ち合わせ場所は、
そんな街の一角だった。

女性は方向音痴が割合が高いので、
大の男ですら迷うような
こんな場所で待ち合わせるのは正直心配なのだが、
他のホテルのデイユースの空きがなく、
やむなくこの街を選んでしまった。

10分前到着の予定で、
移動していると彼女からメールが届く。

「多分、待ち合わせ場所に着いたと思うのですが…」

「3分で着きます。」と返信し、
待ち合わせ場所に急ぐ。

お悩み系の女性は、
概ね待ち合わせに早く訪れる。
今回の女性もそういう予感がした。

昼間のオフィス街の一角。
普段着姿の愛美はすぐに見分けることができた。

150cmちょいの小柄な女性。
28歳の既婚で1児の母とのことだったが、
ぱっと見は、女子大学生と言われても
信じてしまいそうなほど若く見える。

営業スマイルを作りながら、
彼女に近づき、声をかける。

「こんにちは。ジュンです。おまたせしました。」

「あ、愛美です。…」

こちらの顔を見るとすぐに目を伏せてしまった。
世間話を振っても、どうもやりとりがぎこちない。

これは「ごめんなさい」ケースかなと思い、
正面から切り込むことにした。

「私で大丈夫ですか?」

弥生 初逢瀬(その12終)

弥生にシャワーを浴びてもらい、
部屋に備え付けのパジャマに着替えて、
再びテーブルを囲む。

「今日初めてお会いして、
まだ数時間しか経ってないのに、
こうしてHの後のお茶を飲んでるなんて、
なんだか不思議な感じです。」

「そうですね。
…今日は来てみてよかったですか。」

「はい!」

元気に即答されてしまい、
なんだか妙な間が流れた。
そして二人で大笑い。
こういう打ち解けた瞬間が大好きだ。

笑いが収まった後、
少し神妙な顔をして彼女がたずねる。

「ジュンさんは、
さっきたくさんHしなさいって
おっしゃいましたよね。」

「ええ。
特に中の感覚は、学習によるところが大きいので、
ある程度のトレーニングはどうしても必要ですよ。」

「今は特定の相手がいないので…
あの… もう1回してもらえませんか?」

男の本能は色々と頭の中で騒ぎたてていたが、
口から出たのは別のことだった。

「今日は先ほどのHよりいいことはありませんよ。
時間もあまりありませんから、
次の機会にとっておきましょう。」

これ以上刺激すると
痛くしてしまう可能性が高かったことや、
かなり体力を消耗していることを考えた。
今日はこのまま帰した方がいい。

女性の身支度の時間を考えると、
終電まであまり余裕がなかったこともある。

「さあ、こちらでの夢の時間はそろそろ終わりです。
元の世界に戻る準備をしてくださいな。」

時間を見て納得したのか、
弥生はバスルームにこもり、
終電の2本前に間に合う時間には、
お互いの身支度がすんだ。

「また来ますね。」

「熱烈歓迎。」

部屋のドアの前でおどけたら、
彼女から強引にキス。

彼女とは、長い付き合いになるかもしれない。
そんな予感がした。

弥生 初逢瀬(その11)


核心から周辺へ。
少し強めの刺激からごく軽いタッチへ。
後戯を兼ねて弥生をクールダウンさせる。

やがて放心状態だった彼女の意識が
徐々に戻ってきた。

「喉がかわきませんか?」

うなづく彼女に、
グラスに入ったお茶を手渡しながら話しかける。

「ちょっと疲れさせちゃいましたね。
痛くなかったですか?」

「大丈夫です。
…でも、こんなに長くされていたのは、初めてです。」

「少しは気持ちよくなれましたか?」

弥生は少し躊躇した後で答えた。

「こんなHもあるんですね。びっくりしました。」

「私が感じさせたわけじゃありませんよ。
今日の感覚は弥生さんの中に元々あったものです。」

「そうなんですか?」

半信半疑の様子。

「あとは弥生さん次第です。
たくさんHして育てて行ってください。
そうすればイケるようになるのも、
そう遠い話ではないと思いますから。」

弥生 初逢瀬(その10)


弥生の少し眉根を寄せている表情を見て、
話しかける。

「つらくないですか?」

「…大丈夫です。あの… キスしててください。」

やはり少しきついようだ。
挿入時には少し弱めた勃起も、
今では完全に回復して、
彼女を根元まで貫いている。

ほとんど動かないまま舌を絡め、
彼女の中が馴染んでくるのを待った。

唇を離して言う。

「動きますよ。」

「はい…」

ゆっくりと腰を使う。
はじめは一回の往復に10秒かけるほどに。

弥生が強く抱きついてきて激しくキスを求めてくる。
それに応えながら、少しペースを速め、緩める。

キスの合間に漏れる弥生のかすかな喘ぎ声と、
つながっている部分から漏れる淫音だけが、部屋に響く。
そんな緩急を繰り返し、20分ほどが経った。

身体を起こして弥生の様子を見る。
さすがに少し疲れが出てきたようだ。

クリを刺激しながら、
ゆっくりと身体を離した。

弥生 初逢瀬(その9)


「あっ、すみません!
私ばっかりしてもらっちゃって…」

「弥生さんの感じてる姿で十分楽しみましたからね。」

「…あの、もう終わりですか?」

「お疲れでしたらそれでもいいですよ。」

少しの逡巡の後、弥生は私の眼を正面から見て言った。

「…いえ、最後までしてもらえますか。」

言葉ではなくたっぷりとしたキスで返事を返し、
弥生の上に覆いかぶさって、脚の間に割って入る。

身体を起こして、コンドームを付けながら言った。

「痛い時は我慢しないで言ってくださいね。」

ペニスを弥生の膣口にあてがうと、
彼女が明らかに身構えているのがわかった。

「難しいかもしれないけど、
意識して身体の力を抜くようにしてみてください。」

完全に怒張しているモノで貫くのは
痛がらせるだけだ。

意識して勃起を弱め、
先ほど指でしたのと同じように
ゆっくりと掘り進むように弥生の中を忍び入る。

弥生 初逢瀬(その8)

「痛かったら言ってね。」

これから痛みを予想している弥生に声をかける。

ローションは不要と判断し、
クリを刺激しながら、
周辺をゆっくりとまさぐる。

固く閉じた入口を、
無理に押し割ろうとするのは愚の骨頂だ。

膣口が閉じようとするのは筋力によるものなので、
長い時間、力を入れ続けることはできず、
必ず力が抜ける時が来る。

指を膣口に軽くあてがいながら、
他の部分を愛撫していれば、
力が抜けた時に、自然に指が吸い込まれていく。

小ぶりな花弁と比例するように、
中はやはり少し狭い。
全般的に粘膜が薄い感じで、
強い刺激は禁物だろう。

中への刺激への反応は全般的に薄い。
経験の少なさから、やむを得ないが、
幸いGスポットの辺りには
感じる部分がある様子がうかがえた。

指での刺激は深追いをせず、
かわりにクンニにじっくりと時間をかけ、
彼女が性感に没頭している姿を見て問いかけた。

「気持ち良さそうだね?」

弥生 初逢瀬(その7)


全体に刺繍が施された
繊細な作りのショーツを
生地を傷めないようにそっと下ろす。

刹那、彼女の秘部から
愛液がわずかに糸を引くのが見えた。

少し我に返って、脚を閉じる仕草を見せる弥生。
濃厚なキスで思考を奪い、
タッチを少しずつ核心に近付けていった。

ソフトにクリにふれながら、
耳元で羞恥心をあおるように囁く。

「すごく濡れているね。美味しそうだ。」

そんな言葉に反応したのか、
一段と快感を表わす仕草が明確になってきた。

愛液をすくい取りながらクリをたっぷりと刺激し、
徐々に膣口から膣内へ刺激を広げていく。

初めてお相手をする女性の場合、
愛撫を兼ねて、必ず膣内の状況を確かめるようにしている。

弥生の場合、
指が膣口に触れるとビクッと腰を引くように身をよじり、
入口を固く閉じるように力が入ってしまう。

彼女にとってこれまでのセックスが
いかに苦痛に満ちていたかがよくわかる。

弥生 初逢瀬(その6)

始める前に弥生からは、
「Hが気持ちよくない」
と聞かされていたが、
決して感度が低いわけではないようだ。

乳首への軽いタッチだけで
小さいながらも声を上げ始めた様子から、
むしろ感度はいい方だと思う。

とはいえ、初心者に近い女性に対しては、
時間をかけるに越したことはない。

全身へのタッチを続けながら、
バストへの愛撫で快楽の波を作る。
その波がだんだんと大きくなるように、
刺激を絶えず変化させていく。

幾度かの波を起こした後で、
ショーツの上から軽く秘部に触れる。

核心に触れるまでに
十分潤わせることができれば、
その情事は半ば成功したようなものだと思う。

「だいぶ濡れているね。
これ以上汚れないうちに脱いじゃおうか。」

弥生 初逢瀬(その5)


両腕が使えないと愛撫がしにくい。
やさしく身体を離そうとすると、
弥生が腕に力を込めて言った。

「もう少しキスしてください。」

やはりまだ緊張しているのだろう。
キスを続けることで緊張を紛らわしているようだ。

キスを続けながら、
身体を横にずらし、片手の自由を確保して、
身体への愛撫を続けた。
ついでにバスタオルを脱がせて下着姿にする。

凝った刺繍の入った濃紺の上下。
薄明かりの下で見る弥生の身体は、
細いウエストと長い脚が相まって美しい。

愛撫に応えてかすかに身もだえる姿を見ていると、
胸の内に欲望の灯がともるのを自覚した。

ようやく解放してくれた唇と舌も使って、
あくまで冷静に優しく愛撫を続ける。

「くすぐったくないかい?」

「…ちょっと、気持ちいいです。」

ブラをはずすと形のよい胸があらわになった。
着衣ではよくわからなかったが、
アンダーのサイズが小さいので
Dカップくらいはありそうだ。

乳首に軽く唇を当てた。

弥生 初逢瀬(その4)

弥生の横に並んで座り、
目を見てたずねる。

「怖いですか。」

「…大丈夫、だと思います。」

「嫌なことや痛いことはちゃんと教えてくださいね。」

「は、はい。」

うなづく弥生の顎先を指先で軽く持ち上げ、
彼女をがそっと目を閉じるのを待って、唇を重ねた。

軽く、ついばむように弥生の唇の感触を味わう。

ゆっくりと時間を使ってから唇を離すと、
彼女の潤んだ瞳と上気した頬が見えた。

再び唇を重ね、舌で弥生の唇をつつく。
それに応えて、最初はおずおずと、
やがて大胆に舌を絡めてくる弥生。
いつしか、彼女の両腕も私の首に巻きついていた。

ソフトに、弥生のボディラインに指を這わせる。
腰回りから背中にかけて。
下着とバスタオル越しだが、
薄い脂肪の下に意外にしっかりとした筋肉を感じる。

少しくすぐったいのか、
ときおり身をよじるように反応するが、
くすぐったいだけではないようだ。

吐息が甘くなってきた頃合いを見計らって、
弥生をベッドの上にあおむけに倒す。
しかし、彼女の腕が巻きついたままだったので、
そのまま彼女の上に覆いかぶさるようになってしまった。

弥生 初逢瀬(その3)

「それではシャワーを浴びましょうか。」

一線を越えることを、さりげなく促す。

「荷物はバスルームに持って入ってくださいね。」

本名も知らない間柄なのだから、
この方が、お互いに気を遣わなくて済む。

おずおずとバスルームに向かう弥生に、
部屋に備え付けのハンガーを手渡して、言う。

「ごゆっくり。」

シャワーの水音が聞こえてきたところで、
部屋の支度を整える。

ベッドカバーをはがして、
照明を暗くし、枕元には小道具。

コンドーム、ローション、スティックローター、目隠し、綿ロープ。
特別なリクエストがない限り、概ねいつもこのセットだ。

長めのシャワーを終えた弥生は、
バスタオルの下に下着をしっかり着込んだ姿で、
バスルームから戻ってきた。

「私も済ませてきますので、のんびり待っててください。」

心の中で苦笑しながら、
自分もシャワーを浴びる。
ここで女性を長く待たせてはいけない。
手早く身体を洗い、歯を磨いて、マウスウォッシュを使う。

バスルームを出ると、
弥生は、ベッドの端にちょこんと腰かけて、
少し不安そうな顔で待っていた。

弥生 初逢瀬(その2)

予約してあった、
駅近くのホテルのダブルルームにチェックインし、
上着や靴を脱いで、
お茶を乗せたテーブルを囲んで座る。

弥生は、30歳。
身長165cmくらいで、
ウエストの細さが際立ったスリムな体型。
切れ長の目が勝気な雰囲気を作っている。

極力リラックスしてほしいと思うが、
背筋を伸ばし、膝をぴったりとそろえて座る弥生の姿からは、
緊張が痛いほどに伝わってきた。

お茶を勧めながら、
まずはじっくりと話を聴くことにする。
時事ネタ等で緊張をほぐし、
冗談に笑顔で反応してくれるようになった頃を見計らい、
核心に近づいていく。

「今回はどうしてお会いしようと思ったんですか?」

弥生は少し躊躇した後で、答えた。

「私、Hが気持ちよくないんです。
気持ちよくないというより、辛いくらいで…」

これまでの経験人数は2人。
Hの回数は数えるほど。
初めての時から、あまり丁寧に扱ってもらえなかったよう。

「でも、せっかくオンナに生まれたのだから、
Hの良さを少しでも知りたくて。
イケるようになったらいいなと思います。」

少し様子がわかってきたので、
今のところの見通しを話す。

「弥生さんには、絶対的な経験が不足していると思います。
今日は、精一杯気持ちよさを感じてもらえるようにはしますが、
それはあくまできっかけに過ぎません。
イケるようになるまでには、
少なくとも数カ月単位の時間がかかると思いますよ。」

少し神妙な顔で話を聴いていた弥生が、
意を決したようにうなづいた。

「わかりました。よろしくお願いします。」
プロフィール

斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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