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デイユースプランのチェックインを済ませ、
ホテルの部屋に移動する。
エレベータに乗り合わせた、
同じく訳アリの雰囲気のカップル。
男からの嫉妬の視線と、
女からの敵意の視線を受け流す。
部屋に入り、履物と上着を脱いで、
テーブルを囲む。
「改めまして、はじめまして。」
「…はじめまして。」
こんな些細なやり取りからも、
かなり緊張している雰囲気が
痛いほどに伝わってくる。
普段は、素面でほぐしていくことになるが、
今回は、女性の提案に乗ることにした。
「まだ外は明るいですが、
飲んじゃいましょうか?」
「ええ、お願いします…」
お気に入りの銘柄のビールを
グラスに注いで乾杯。
遥は、ようやく少しほぐれた表情を見せてくれた。
飲みながら、という点を除けば、
普段と同じように色々と話を伺う。
目的は、女性が何を求めてこの場にいるかを、
出来る限り正確に把握して、
以後の実践に反映するためだ。
もちろん、たくさん話すことによって、
緊張がほぐれるとともに、
これからの行為への
心理的な準備が整うということもある。
ただ、長ければよいというものでなく、
概ね1時間ほどというのが目安だ。
「さて、そろそろシャワーを浴びますか?」
ホテルの部屋に入り、
1時間を少々過ぎた頃、
私は遥にそう切り出した。