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肌を合わせる心地よさ

こんな見ず知らずの変態に逢ってみようという女性は、
セックスに対して強い願望を抱えていることが多い。

その多くは、中でイクことであったり、
痛いセックスの解消であったりする。

ゆえに、女性との逢瀬の最初の頃は、
それら願望を叶えることに集中することになる。

どのような願望にしろ、
ある程度の定番の方法はあるものの、
個々の女性の状況は本当に様々で、
色々な試行錯誤を経ながら、
その女性の願望に近づいていくことになる。

そして、成果が現れてきた頃合に、
ふと気がついてくれることがある。

「肌を合わせているだけで気持ちいい。」

どうやら、女性の身体はセックスにある程度の快楽がともなってくると、
その余韻としてこのようなボーナスステージ(?)が用意されているようだ。

激しいプレイの後のけだるい雰囲気の中、
軽く抱き合って唇を合わせている時間が
途方もなく甘い感じるという。

ただ、慣れた相手だと最初からそうなるかわけでもないようで、
逢瀬の回数を重ねている女性であっても、
そのような状況に至るには、
下着の跡が消えるくらいのプレイ時間は必要だ。

さておき、そんな状況を経験した女性は、
セックスに対する考え方が変化していく。

もちろん、いわゆる普通のプレイで感じることも好きだし、
イクことも大切ではあるけれど、
それらがセックスの唯一の目的ではなくなってくる。

相手の身体に無意識に指を這わせている時間。
それすらもせずにただ肌を合わせて、
寝入ってしまいそうになるまどろみの時間。

そういった穏やかな時間の心地よさの存在が、
次第に大きな割合を占めるようになる。

むしろ、ゆっくりと肌を合わせている時間が本番で、
セックスでイクことは前戯に過ぎないんじゃないかと、
思ってしまいそうになるほどだ。

なにより、そんな時間を過ごした後の女性の顔には、
上気したような、なんとも言えない魅力的な表情が浮かぶ。
(このことを「ニマニマする」と表現した女性がいた。)

かくして、女性の求める逢瀬の時間はどんどん長くなり、
丸1日密室で過ごすといった、
「一体そんなに長い時間何をしてるんですか?」と、
事情を知らない女性から真顔で尋ねられるような逢瀬をアレンジするために
スケジュールに頭を痛めることになる。

プロフィール

斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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