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愛美 初逢瀬(その8)

愛美が絶頂の峠を越え、
ふもとまで下りてくるのを待って、
身体を離す。

彼女の横に寄りそって、
身体をソフトに撫でながら、
意識が戻ってくるのを待った。

何の工夫もないオーソドックスな
セックスになってしまったことに、
少し苦い思いがよぎる。

ふと気がつくと、
彼女の目から涙がこぼれている。
小さい嗚咽を漏らし始め、
本格的に泣き始めてしまった。

愛美に腕枕し、胸元を貸して、
彼女が自分で落ち着くのを待つ。

10分ほどもそのままに過ごしただろうか。
愛美は問わず語りに話し始めた。

Hが好きで結婚するまで
かなり奔放に遊んでいたこと。

子供が生まれてから、
濡れにくくなり、Hが辛かったこと。

もう気持ちいいHができない身体に
なってしまったのかもしれないと思っていたこと。

私の雰囲気が、結婚前に一番好きで
Hの相性がよかった男性と似ていること。

今日は何年かぶりによく濡れて、
気持ちいいHができたこと。

「子供が産まれてから初めてイケました。」

そう言って、
愛美は恥ずかしそうに目を伏せた。

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斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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