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初めてネット上で言葉を交わしてからわずか4日目のこと、
山手線のとある駅の改札口で、私は真琴と待ち合わせていた。
午後というには遅く、夕方というには早い、微妙な時間帯。
行きかう人々は、ほとんどが営業風のサラリーマン。
逢瀬までの展開のあまりの早さに、
少々警戒をして当日に臨んでいたが、
朝には自撮りした服装の連絡があった。
また、つい先ほど、
「すみません。5~10分ほど遅れます。上着、脱いでます。」という
律儀なメールを受け取った。
待ち合わせ時間から3分が過ぎたとき、
連絡をもらったとおりの服装の女性が、
改札口から姿を現した。
すぐに笑顔を作ってそばに寄り、声をかける。
「こんにちは。ジュンです。
はじめまして。」
「こんにちは。真琴です。」
真琴は、特に緊張した様子もなく、
柔らかな笑顔で答えてくれた。
彼女の視線が私を一瞥し終わったのを見て、
いつもの質問をぶつける。
「私で大丈夫ですか?」
「はい。」
あまりの即答ぶりに内心少し驚くが、
真琴は穏やかな笑顔を浮かべている。
「…それでは、行きましょうか。」
「ええ。お願いします。」
デイユースを予約したホテルまでは、
歩いて5、6分ほど。
途中のコンビニで飲み物を買い出して向かう。
事前のメールのやりとりで、
大学生ということは知っていたが、
ホテルに向かう途中の雑談から、
まだ成人前ということをわかった。