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梓 初逢瀬(その4)

急いで戻る衝動を抑え、
長すぎず短すぎずの時間を計りながら、
シャワーを浴び、身支度を整える。

バスルームから出ると、
梓は、照明を少し落とした部屋で、
ベッドに腰かけて待っていた。

ふと、少し肌寒いことに気がついた。

裸に近い格好で長い時間過ごすので、
部屋の温度調整には気を使う。

行為が激しくなりそうなときは26度、
そうでないときは27度が基本だ。

高めの設定なので、
夏場にエアコンが負けることはまずないが、
冬場の冷え込んだ日には、
エアコンの能力が負けてしまうこともある。

「寒くありませんか?」

と声をかけて、強中弱OFFしか調整できない
エアコンのつまみを回す。

「大丈夫です。」

と答える梓の隣に座って、
彼女の両方の二の腕に手を当てる。
やはり結構冷たくなっている。

「少しすれば暖まると思います。」

「はい。」

梓の二の腕に当てた掌から力を抜いて
上の方に撫で上げながら言った。

「…さて、梓さんの身体を探らせていただきましょうか。」

「はい。…お願いします。」

始まりの雰囲気を察した梓が目を閉じた。

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斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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