上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
テーブルの上に載っていた料理が概ね片付き、
少しまったりとした空気が漂ってきた。
このまま流れでシャワーを浴びて、
プレイに入っていってもいいのだが、
今回の逢瀬について、
梓(あずさ)の真意についてたずねておこう。
「…さて、梓さんは、今回はどうしてお逢いしようと?」
「やっぱり、そこ、訊かれますよね?」
「まあ、梓さんもよくご存知の性格ですから」
「特にこれといった希望があるわけじゃないのですが…」
「ご希望というより、なぜ来られたのかなと」
「そうですね…
とにかく、この数ヶ月、仕事がものすごく忙しかったので、
ちょっと自分にご褒美をあげたくなったんです」
「おっと、私とお逢いすることがご褒美になりますか?」
「…わかってるくせに」
「いやいや、お逢いした女性にご満足いただけたか、
いつも不安でしかたがないので(笑)」
「前回、目が覚めたような感じだったんです。
ああ、セックスが気持ちいいってこういうことなんだって。
…って、見ていてわかってましたよね」
「ええ、とても魅力的なお姿でしたよ」
「やっぱりわかってるんじゃないですか(笑)」
「女性から話してもらうのが華ですからね。
『気持ちよかったでしょ?』って
確認するのはなんとも無粋ですし」
「そういう押し付けがましいのは、
確かにちょっとイヤですね」
「…さて、つまるところ、
今回は単純に気持ちよくなりたい、
ということですね?」
「うふふ。
…はい、そうです」
「それじゃ、シャワーにどうぞ」
「はい、行ってきます」
梓は、自分のカバンを持って、
バスルームに姿を消した。