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梓 再会(その4)

テーブルの上に載っていた料理が概ね片付き、
少しまったりとした空気が漂ってきた。
このまま流れでシャワーを浴びて、
プレイに入っていってもいいのだが、
今回の逢瀬について、
梓(あずさ)の真意についてたずねておこう。

「…さて、梓さんは、今回はどうしてお逢いしようと?」

「やっぱり、そこ、訊かれますよね?」

「まあ、梓さんもよくご存知の性格ですから」

「特にこれといった希望があるわけじゃないのですが…」

「ご希望というより、なぜ来られたのかなと」

「そうですね…
とにかく、この数ヶ月、仕事がものすごく忙しかったので、
ちょっと自分にご褒美をあげたくなったんです」

「おっと、私とお逢いすることがご褒美になりますか?」

「…わかってるくせに」

「いやいや、お逢いした女性にご満足いただけたか、
いつも不安でしかたがないので(笑)」

「前回、目が覚めたような感じだったんです。
ああ、セックスが気持ちいいってこういうことなんだって。
…って、見ていてわかってましたよね」

「ええ、とても魅力的なお姿でしたよ」

「やっぱりわかってるんじゃないですか(笑)」

「女性から話してもらうのが華ですからね。
『気持ちよかったでしょ?』って
確認するのはなんとも無粋ですし」

「そういう押し付けがましいのは、
確かにちょっとイヤですね」

「…さて、つまるところ、
今回は単純に気持ちよくなりたい、
ということですね?」

「うふふ。
…はい、そうです」

「それじゃ、シャワーにどうぞ」

「はい、行ってきます」

梓は、自分のカバンを持って、
バスルームに姿を消した。

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斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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