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理津子 初逢瀬(その13)

今回は、理津子の経験の少なさを懸念して、
全般的にかなりセーブした動きに終始した。

お茶を飲んで一息入れた彼女に話しかける。

「疲れましたか?」

少し放心したような雰囲気のまま、
理津子がぽつりと答える。

「…嬉しかったです。」

「えっ?」

「セックスできて…嬉しかったです。」

そう言うと、突然、顔を伏せってしまった。
泣いているのか、肩が小刻みに揺れる。

彼女の手から中身が残ったグラスを預かり、
落ち着くまで肩を抱いて寄りそった。

時間にすると数分だっただろうか。
ようやく落ち着いたのか、
理津子がぽつりぽつりと話してくれた。

「彼が全然抱いてくれないので、
私って身体とかに何かおかしいところが
あるんじゃないかと思ってたんです。」

「全然。とても魅力的ですよ。」

「私のこと、ニコニコしながら抱いてるジュンさんを見て、
ああ、私って普通なんだなって…」

「あ、私、そんなにニヤけてましたか。
でも、理津子さんは、普通じゃありませんよ。
普通以上に魅力的な女性です。」

「嬉しかったのです。
すごく気持ちよかったし。」

「いい表情をされてましたね。」

「あ、見てたんですか? はずかしいなぁ。」

目元はまだ濡れていたが、
ようやく笑ってくれた。

「さて、ちょっと休みますか。
シャワー浴びますか?」

「はい。行ってきます。」

照れ隠しなのか、理津子はベッドサイドに
放り出してあったバスタオルを掴み、
律動的な歩みでバスルームに姿を消した。

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斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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