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理津子 初逢瀬(その4)

やがてシャワーの音が止んで、
バスタオルだけを身体に巻いた姿で、
理津子がバスルームから姿を現した。

「おかえりなさい。」

「…いきなり、Hな雰囲気になってますね。」

照明が落とし、
ベッドカバーをはがした部屋の様子を見て、
彼女がそう感想を漏らす。

「おや。
今日は、そのためにいらしたんですよね?」

と、少し意地悪を言ってみる。

「それはそうですけど…」

「思い出していただけて、嬉しいです。
では、私も失礼して、シャワーを浴びてきますね。」

「はい…」

ベッドに腰掛けて待つ理津子を残して、
バスルームに籠る。

焦らす必要もないので、
ごく普通の時間でシャワーを浴び、
歯を磨いて部屋に戻った。

部屋に戻ると、理津子はベッドサイドに置かれた
綿ロープ、スティックローター、目隠し、ローションといった、
お道具の類をしげしげと眺めている。

「ご興味がありますか?」

そう声をかけると、
彼女はちょっと驚いたようにこちらを振り返った。

「…こんなものを使ってするプレイが
本当にあるんですね。」

「それはそれで楽しいですけど、
所詮は小道具に過ぎませんよ。
理津子さんの場合は、
まずはオーソドックスに楽しむことを考えましょう。」

「オーソドックス?」

「普通のセックスってことです。」

そう言いながら、ベッドの理津子の隣に腰を下ろした。

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斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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