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幸帆 一期一会(その21終)

順にシャワーを浴び、
バスタオルを巻いて、
再びテーブルを囲む。

温かいお茶を入れるために、
湯を沸かしながら、
幸帆と今回のプレイについて
取り留めもなく話す。

「すごく貪欲でしたね。」

「そうですか?
普段からあんな感じですよ~」

「そ、そうでしたか…
元気なお相手さんですね。」

「ええ、ほとんどそれで
付き合ってるみたいなものですね(笑
そういえば、彼との相性はすごくいいです。」

「今回は満足いただけましたか?」

「…気持ちよかったですよー。
逢ってくれてありがとうございました。」

「いえいえ、どういたしまして。」

幸帆の態度の端々に、
わずかな落胆の気配を感じる。
私とのプレイが、彼女の期待したほどの
ものではなかったということなのかもしれない。

長いプレイとなったので、
もうあまり時間が残っていなかった。
お茶を入れて、持参したスイーツを食べ終えたら、
そろそろお開きの時間だ。

元の赤の他人同士への関係に戻ることを感じながら、
淡々と身支度を整えた。

ホテルの部屋を出て、駅まで彼女を送る間、
次の話は出なかった。

一期一会になる逢瀬は、こんな風に終わる。

その後、彼女からお礼のメールが1通届いたが、
それから連絡はない。

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斉藤 ジュン

Author:斉藤 ジュン
逢瀬を重ねるたびに快感を深めていく女性の姿を綴っていきます。

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